ダイエットの鍵はミトコンドリア
「昔はすぐに体重が戻ったのに戻らなくなった。」「食事を減らしても体重が減らなくなった」とお悩みの方、ミトコンドリアの機能低下や数の減少が考えられます。
ミトコンドリアは脂肪からエネルギーを生み出すので、機能が低下したり数が減ると脂肪を消費する力が落ちるため太ったり、痩せにくくなってしまいます。
ミトコンドリアの機能を高め数を増やすことで溜まった脂肪を減らす事ができ、太りにくいカラダに生まれ変われます。
ミトコンドリアを鍛えてダイエット成功!
- なぜ太るのか
- なぜ痩せにくくなったのか
- どうしたら痩せるのか
- ミトコンドリアの機能を高める方法、増やす方法
ミトコンドリアはエネルギーを生み出す
ミトコンドリアは人を含む全ての動物の細胞ひとつひとつに数百個〜数千個存在していて、成人のカラダは約37兆個の細胞でできていますが、ミトコンドリアの重さは体重の10%にもなります。
ミトコンドリアの役割
ミトコンドリアの役割は食事から摂った栄養素である、糖質と脂肪からエネルギーを作り出すこと。
カラダは安静にしていても運動をしていてもエネルギーが必要なため、絶えず糖質と脂肪を代謝してエネルギーを作り燃焼(消費)しています。
ミトコンドリアの代謝力が高ければたくさんのエネルギーを作り出すことができ、他の人よりたくさん食べても太りにくいカラダと言え、
逆に、機能が低下し代謝力が低ければ、食事から摂った脂肪から思ったようにエネルギーを作れないため、余った分はカラダに蓄えられ太ってしまいます。
脂肪を燃焼できるのはミトコンドリアだけ
先ほどミトコンドリアの役割は糖質と脂肪からエネルギーを作り出すことと述べましたが、糖質はミトコンドリア以外でもエネルギーを作り出すことができます。
しかし、脂肪だけはミトコンドリアでしかエネルギーを作ることができません。
運動などでカラダを動かす時が一番エネルギーを必要としますが、この時に筋肉に蓄えられた糖質とカラダの各所に蓄えられた脂肪が使われます。
蓄えられた脂肪を減らすにはカラダを動かすことが必要ですが、ミトコンドリアの機能が正常であることが重要です。
また、日頃から運動をしている人と運動をしていない人では、同じ強度の運動を行うと糖質、脂肪とも燃焼量が運動をしている人の方が多いと報告されていますが、運動をしている人はミトコンドリアが鍛えられているからこのような結果になったということになります。
昔はすぐに痩せたのに…。何をしても痩せなくなった…。とお悩みの方はミトコンドリアの機能が低下している事が原因です。
ミトコンドリアを鍛える
ダイエットにミトコンドリアの機能が大切なことがお分かりになったと思います。
では、「どうしたら低下した機能を高められるのか?」「どうしたら増やせるのか?」を説明いたします。
細胞ひとつひとつに存在しているミトコンドリアですが、全体の80%が筋肉に存在しています。
ですので、運動不足はミトコンドリアの機能低下に、筋肉量の減少はミトコンドリアの量の減少に繋がります。
内臓をトレーニングすることはできませんが、筋肉はトレーニングする事ができますので、ミトコンドリアの機能を高め増やすには運動でカラダを動かすことです。
筋肉とミトコンドリア
少し専門的なお話をさせていただきます。
筋肉には速筋繊維と遅筋繊維が同じ筋肉内に存在しています。
※筋繊維=筋細胞
筋肉におけるミトコンドリアの量は、速筋繊維では全筋肉量の5%、遅筋繊維では10%と差があります。
速筋繊維は短距離走などのスピードを出す運動やダンベルなどを使用した筋トレなどの瞬発運動で使用され、
遅筋繊維は日常動作、長距離走やウォーキングなどのゆっくりとした運動などの持久運動で使用されます。
遅筋繊維に全筋肉量の10%もあることから、ミトコンドリアの機能を高める、増やす方法は「遅筋繊維を刺激する持久運動をしましょう!」と言われることが多いのですが、そうとは言い切れません。
速筋繊維とミトコンドリア
ここから、さらに専門的なお話になりまがお付き合いください。
- 筋肉で減少するのは主に速筋繊維だから
- 瞬発運動で遅筋繊維のミトコンドリアを鍛える事ができるから
- 瞬発運動の方がエネルギーを多く使用すから
「太りやすくなった。」「痩せにくくなった。」と、お悩みの方は加齢とともにそう感じるのではないでしょうか…
加齢とともに筋肉量は減っていくのですが、主に減少するのは速筋繊維です。
持久力は落ちたかもしれませんが、普通に歩いたり日常生活動作には支障はありませんよね?
しかし、ダッシュしたり素早く動くことは衰えていると感じませんか?
遅筋繊維は生活していくのに必ず使用しますが、速筋繊維は使用する機会が減るため、筋肉が痩せ細って張りがなくなります。
なので、ミトコンドリアを増やすために速筋繊維を優先的に鍛えるべきと言えます。
また、「瞬発運動だと遅筋繊維が使用されない。」とか、「持久運動のみが脂肪を燃焼させる。」ことはありません。
瞬発運動でも遅筋繊維は使用されますし、脂肪も燃焼されます。
むしろ瞬発運動の方が多くの筋繊維を動員でき、多くのエネルギーを使用しますのでダイエットにはとても有効です。
そして、ここが一番お伝えしたいこと
瞬発運動は糖質が分解されたグリコーゲンを、ミトコンドリアではなく筋細胞で主なエネルギーとして使用します。
なぜ筋細胞かと言うと、瞬発的にエネルギーが必要なためミトコンドリアでエネルギーを作っている暇がないからです。
もう一度お伝えしますが、瞬発運動で使用されるエネルギーは全て糖質ではなく脂肪も使用され、また、負荷によりエネルギーの使用率は変わりますが、安静時にも糖質と脂肪の両方が使用されています。
瞬発運動でグリコーゲンからエネルギーを作り出した後はピルビン酸が産生され、次にそのピルビン酸は乳酸へと変換されます。
この変換された乳酸は、同じ筋肉の遅筋繊維にいるミトコンドリアでエネルギーとして利用され、余った分は心臓でエネルギーとして利用されます。
よく、「乳酸は疲労物質」や「筋肉痛の原因」と言われますが、エネルギーとして細胞で使用される物なので、そんなことはありません。
運動強度が高まればたくさんの乳酸が産生され、この乳酸を介して「ミトコンドリアを鍛える」ことができます。
まとめ
速筋繊維を刺激する瞬発運動はミトコンドリアを鍛え機能を高め、また、筋肉が太くなりミトコンドリアの数を増やすことできる方法です。
また、使用されるエネルギー量は瞬発運動の方がはるかに高いので、持久運動より短い時間で蓄えられた脂肪を消費する事ができます。
瞬発運動で簡単に始められるのが筋トレです。
また、重りやマシンは一切必要ありません。
素早く動く!これだけです。
筋トレの方法がわからない…
そんな方はお近くのパーソナルトレーニングジムに通いましょう!